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タグ: 前十字靭帯損傷
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症例44|前十字靭帯断裂から太く強い靭帯へ自然治癒|松本じゅん接骨院
このページでは、ボルダリング中の着地で右膝の前十字靭帯を完全断裂した「インドネシア人・カナダ在住・33歳女性」の症例(症例44)をご紹介します。手術は行わず、ナチュラリーゼーション療法(進化発達運動)によって靭帯の連続性を回復し、追跡の画像検査で良好な所見を得ました。
前十字靭帯断裂の自然治癒療法 / 前十字靭帯自然治癒の症例集
患者情報:
- 属性:インドネシア人・カナダ在住・女性・33歳
- 受傷日:2022年11月19日
- 受傷機転:ボルダリングの着地で右膝をねじり受傷
- 初期評価:病院受診。徒手検査でラックマンテスト陽性
初期評価と方針転換:
- 画像検査(初回):2023年1月8日。独立した画像診断専門医3名の再読影で、Ihara分類は全員がⅡ型(=完全断裂だが、帯状繊維が湾曲しつつ連続)。
- 方針転換:2023年1月6日より松本じゅん接骨院のオンラインでナチュラリーゼーション療法へ移行。従来のリハビリ(膝完全伸展を含むスクワット等)は中止。
【Ihara分類 注釈】Ⅰ=直線的な断裂/Ⅱ=湾曲した断裂(単純完全断裂)/Ⅲ=断端の変位を伴う断裂/Ⅳ=断端が不明瞭な断裂

初期3か月の管理(装具・活動):
- 装具管理:装具を3か月間装着し、膝角度を30–120度に制限(完全伸展0度付近を回避)。
- 活動制限:歩行は1日3,000歩以内。
- 運動療法:自宅でナチュラリーゼーション療法を継続。
後期リハビリ(段階的再導入):
約3か月の自然回復フェーズを確保したのち、痛み・腫脹・不安定感の軽減を確認してから、膝の完全伸展を含む可動域訓練とスクワット等の荷重トレーニングを段階的に再開(クォーター → ハーフ → フルの順に深さと負荷を調整)。体幹・股関節の協調と外反・ねじれ制御を優先した。
画像再評価(追跡):
- 撮影日:2023年8月8日
- 所見:独立した画像診断専門医3名全員がACLOAS 1と判定(=靭帯がやや厚く、靭帯内に高信号を伴うが、形状と連続性は正常)。

【ACLOAS(native 前十字靭帯)注釈】0=正常(低信号・規則的)/1=肥厚や靭帯内の高信号を伴うが、形状・連続性は正常/2=菲薄化・伸長があるが連続性保持/3=欠損し連続性消失
考察:
本症例は、初回所見がIharaⅡ型(単純完全断裂で連続性を保ちやすい)であった点、そして早期に進化発達練習へ一本化し、30–120度の角度制限+歩行3,000歩内+装具管理で断端の接近と安定を優先した点が、連続性の回復に有利に働いたと考えられる。自然回復フェーズの後に完全伸展とスクワットを段階的に再導入したことで、組織ストレスを管理しつつ機能回復を仕上げられた。
まとめ:
- ボルダリング着地で右膝前十字靭帯を完全断裂(ラックマン陽性)。
- 初回画像はIharaⅡ型(3名一致)=湾曲しつつ連続。
- 進化発達練習へ切替え、装具で30–120度に3か月制限、歩行3,000歩以内で負荷管理。
- 約3か月後に完全伸展・スクワットを段階的に再導入。
- 追跡画像では全員がACLOAS 1と判定=形状・連続性が正常。
参考文献:
- Filbay SR, et al. Healing of acute anterior cruciate ligament rupture on MRI and outcomes following non-surgical management with the Cross Bracing Protocol. Br J Sports Med.
- Ihara H, Kawano T. Influence of Age on Healing Capacity of Acute Tears of the ACL Based on MRI Assessment. J Comput Assist Tomogr.
- Roemer FW, et al. ACLOAS: Longitudinal MRI-based whole joint assessment of ACL injury. Osteoarthritis Cartilage.
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【自然治癒症例42】スキー中に断裂した膝の前十字靭帯…彼女が選んだのは“手術しない”選択肢
このページでは、スキー中に左膝前十字靭帯(ACL)を完全断裂した42歳シンガポール人女性が、手術を選ばずにナチュラリーゼーション療法により自然癒合を目指した症例をご紹介します。
患者情報:
- 年齢・性別・国籍:42歳・女性・シンガポール人
- 受傷日:2022年12月11日
- 受傷状況:日本でスキー中、こぶの上でつまづいて左膝を捻り受傷
- 初診日:2022年12月13日(レントゲン異常なし・ラックマンテスト陰性)
- MRI撮影日(初回):2022年12月22日
- 診断名:左膝前十字靭帯完全断裂
治療内容:
- 開始日:2022年12月27日
- 治療法:ナチュラリーゼーション療法(オンライン)
- 装具:伸展制限0–30度の制限付きで装着
- 活動制限:1日3,000歩以内の歩行
- 頻度:1日3回、自宅で実施
- 治療期間:約5か月半
MRI診断(治療前):2022年12月22日
3名の独立した画像診断専門医がIhara分類に基づき評価。
- Ihara分類:2名がⅢ型(完全断裂、断端の転移)、1名がⅡ型(完全断裂、断端の転移なし)

MRI再評価:2023年6月1日
3名の画像診断専門医がACLOASスコアに基づいて再評価を実施。
ACLOASスコア定義:
- スコア0:正常な靭帯。低信号強度で形状・太さ・連続性ともに正常
- スコア1:靭帯が厚い/高信号を含むが、形状と連続性は保たれている
- スコア2:靭帯が細く/伸びているが、連続性は保たれている
- スコア3:靭帯が欠損し、連続性が失われている
本症例の再評価結果:
- ACLOASスコア:3名すべてがスコア1(連続性あり・厚い)と評価

考察:
本症例では、受傷後に一度は膝伸展運動を含むリハビリが実施されていたが、その後すぐに伸展制限を伴うナチュラリーゼーション療法へ移行した。治療前のMRI評価では変位ありとされたACL断裂が、治療約5か月後には3名すべてがスコア1(連続性あり・太い)と評価。これは前十字靭帯が自然癒合し、構造的連続性を取り戻した可能性を示唆している。2024年1月、ランニング中に足を踏み外し、左膝に強い衝撃を感じた。再断裂した可能性が高いが、MRI撮影は行わなかった。症状が安定後、リハビリを開始し、日常生活では問題ないレベルまで回復した。レクレーションレベルのスキーやハイキングを行えるようになった。
参考文献:
- Filbay SR et al. Healing of acute anterior cruciate ligament rupture on MRI and outcomes following non-surgical management with the Cross Bracing Protocol. Br J Sports Med.
- Ihara H, Kawano T. Influence of Age on Healing Capacity of Acute Tears of the ACL Based on MRI Assessment. J Comput Assist Tomogr.
- Roemer FW et al. ACLOAS: Longitudinal MRI-based whole joint assessment of ACL injury. Osteoarthritis Cartilage.
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前十靭帯断裂の自然治癒 ケース38
患者情報:
43歳、女性、日本人
受傷機転:
2023年1月4日、スキー滑走中に転倒し、左膝を内側に捻った。翌日、MRI撮影を行い以下の診断を得た。
左膝前十靭帯断裂(Ihara分類Ⅱ型)
左膝内側側副靭帯損傷
受傷後の経過:
受傷後、整形外科にて受診した際、ラックマンテストは陽性であった。また、関節穿刺によって関節血種を2回除去した。通院によるリハビリを2回受けたが、膝関節完全伸展は行わなかった。受傷から約1ケ月の2月3日から、当院の自然治癒療法をオンラインにて開始した。日常では装具を装着し、ナチュラリゼーション運動療法を4カ月間継続した。自然治癒療法開始から約4ケ月後、2回目のMRI撮影を行った。

MRIの結果:
当院が依頼した3名の画像診断医全員がACLOAS分類でScore 1(靭帯は連続しており形状も保たれているが、肥厚や高信号を伴う)と診断した。
その後の経過:
断裂していた前十字靭帯は、十分な太さと緊張度を伴った形で自然治癒したと判断した。これを受けて、患者には受傷前と同等の運動レベルへの復帰を目指し、さらなるリハビリテーション指導を行った。
考察:
本例の前十字靭帯断裂はIhara分類Ⅱと判定され、これはシンプルな完全断裂である。断端同士が近くあったため、治療結果も良好であったと推察される。
参考文献:
- Filbay, Stephanie R et al. “Healing of acute anterior cruciate ligament rupture on MRI and outcomes following non-surgical management with the Cross Bracing Protocol.” British journal of sports medicine, bjsports-202
- Ihara H, Kawano T. Influence of Age on Healing Capacity of Acute Tears of the Anterior Cruciate Ligament Based on Magnetic Resonance Imaging Assessment. J Comput Assist Tomogr. 2017 Mar/Apr;41(2):206-211. doi
- Roemer FW, Frobell R, Lohmander LS, Niu J, Guermazi A. Anterior Cruciate Ligament OsteoArthritis Score (ACLOAS): Longitudinal MRI-based whole joint assessment of anterior cruciate ligament injury. Osteoarthritis Cartilage. 2014 May;22(5):668-82. doi: 10.1016/j.joca.2014.03.006.
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前十字靭帯断裂の自然治癒 ケース34 32歳 パナマ人ビジネスマン
患者情報:
32歳、男性、パナマ人
受傷機転:
2022年8月21日、バスケットボールの試合中に、左足で踏み切ってジャンプした時に、左膝から断裂音を感じた。そのまま動けなくなり、病院へ搬送された。同日にMRI撮影を行い、以下の診断を得た。Lachman テストは陽性であった。
前十字靭帯断裂(断端が不明瞭(Iharaの分類Ⅳ))


受傷後の経過:
2022年9月13日より、当院のオンライン治療にてナチュラリゼーション療法を開始した。オンライン治療と自宅でのナチュラリゼーションを継続し、治療開始から4ヶ月後に再度MRI撮影を行った。


MRIの結果:
断裂した前十字靭帯は、緊張性を有していないが、その連続性は回復していた。大腿骨付着部付近の線維は細い形態であるが、以下末梢部分は十分な太さを有していた。(Iharaの治癒分類B)
考察:
本例の前十字靭帯断裂は、断端が不明瞭であり、自然治癒は難しいとされる切れ方であった。その予想に反し、受傷後5ヶ月後のMRIでは、その連続性を回復し、比較的良好な結果を得ることができた。その後、リハビリを重ね、日常生活を問題なく送れるまでに回復し、ジョギングなどの軽い運動は行えるようになった。
参考文献:
- Ihara H, Miwa M, Deya K, Torisu K. MRI of anterior cruciate ligament healing. J Comput Assist Tomogr. 1996 Mar-Apr;20(2):317-21. doi
- Ihara H, Kawano T. Influence of Age on Healing Capacity of Acute Tears of the Anterior Cruciate Ligament Based on Magnetic Resonance Imaging Assessment. J Comput Assist Tomogr. 2017 Mar/Apr;41(2):206-211. doi
- Pitsillides A, Stasinopoulos D, Giannakou K. Healing potential of the anterior cruciate ligament in terms of fiber continuity after a complete rupture: A systematic review. J Bodyw Mov Ther. 2021 Oct;28:246-254. doi
- Filbay, Stephanie R et al. “Healing of acute anterior cruciate ligament rupture on MRI and outcomes following non-surgical management with the Cross Bracing Protocol.” British journal of sports medicine, bjsports-202
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前十字靭帯断裂の自然治癒 ケース33 17歳男子スケートボーダー
患者情報:
17歳、男、アメリカ人
受傷機転:
2022年6月11日、スケートボードのジャンプの着地に失敗し、右膝を捻った。6月25日にMRI撮影を行い、以下の診断を得た。
前十字靭帯断裂(断端が不明瞭(Iharaの分類Ⅳ))
外側側副靭帯損傷
受傷後の経過:
2022年8月3日より、当院のナチュラリゼーション療法をオンラインにて開始した。オンライン治療と自宅でのナチュラリゼーションを継続し、治療開始から5ヶ月後に再度MRI撮影を行った。尚、患者は機能的装具を使用していなかった。

MRIの結果:
断裂した前十字靭帯は、太く緊張性のある形態で連続性を回復していた。(Iharaの治癒分類A)
考察:
若年層の前十字靭帯断裂は、その繊維が柔らかいことから、断裂時に不明瞭な断裂になるケースが多くみられる。本症例も、同様に不明瞭な断裂端を有しており、自然治癒は困難であると予想できた。さらに、治療開始時期も受傷後8週間と遅く、自然治癒の成功は危ぶまれた。しかし、その予想に反し、太く緊張性のある形態で自然治癒していた。Iharaの治癒分類では、最高グレードAに分類される。一つ残念なことは、治療期間中に、内側及び外側半月板を軽度であるが損傷していたことである。患者は機能的装具を着用しておらず、私もその指示をしていなかった。こういった例を鑑みて、2023年からは患者全員に装具の着用を指示している。
参考文献:
- Ihara H, Miwa M, Deya K, Torisu K. MRI of anterior cruciate ligament healing. J Comput Assist Tomogr. 1996 Mar-Apr;20(2):317-21. doi
- Ihara H, Kawano T. Influence of Age on Healing Capacity of Acute Tears of the Anterior Cruciate Ligament Based on Magnetic Resonance Imaging Assessment. J Comput Assist Tomogr. 2017 Mar/Apr;41(2):206-211. doi
- Pitsillides A, Stasinopoulos D, Giannakou K. Healing potential of the anterior cruciate ligament in terms of fiber continuity after a complete rupture: A systematic review. J Bodyw Mov Ther. 2021 Oct;28:246-254. doi
- Filbay, Stephanie R et al. “Healing of acute anterior cruciate ligament rupture on MRI and outcomes following non-surgical management with the Cross Bracing Protocol.” British journal of sports medicine, bjsports-202
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元日本代表選手の前十字靭帯断裂の自然治癒 ケース32
患者情報:
38歳、男性、日本人
受傷機転:
2022年9月11日、サッカーの試合中に、相手が左からぶつかってきた。その時、右足で踏ん張った時に、右膝が不自然な方向へ捻じれた。当日に病院へ行き、翌日にMRI撮影を行い、以下の診断を得た。
右膝十字靭帯断裂(中間部での断裂、かつ断端同士が離開している(Iharaの分類Ⅲ))

受傷後の経過:
9月15日に、別の病院を受診した。ラックマンテストの結果は陽性であった。9月19日に、関節穿刺によって関節液を摘出した。その後、腫脹は無く、膝屈曲90度まで可能であった。
10月3日に、当院に来院した。ラックマンテスト陽性、レバーアームテスト陽性、ピボットシフト陰性であった。ナチュラリゼーション運動療法を開始し、自宅でも毎日継続した。10月18日に再度MRI検査を行った。

断裂した前十字靭帯の自然癒合が確認された。その後もナチュラリゼーションを継続し、12月15日と翌年1月19日にMRI検査を行った。


前十字靭帯の連続性も十分に確認でき、弛みも改善していた。
考察:
患者は、元ビーチサッカーの日本代表選手というトップアスリートであった。まだ現役レベルでサッカーをやりたいという希望があり、頻繁にMRI撮影を行い、その治癒過程をつぶさに確認してきた。医者のみならず、周囲のサッカー関係者全員が手術を勧める中、自然治癒療法を選択したことは英断であった。画像診断による治癒レベルは、受傷後4カ月目に於いてグレードⅡであった。ハイレベルでのサッカーへの復帰は心配されたが、リハビリを重ね、数ヶ月後にはサッカーへ復帰していった。
参考文献:
- Ihara H, Miwa M, Deya K, Torisu K. MRI of anterior cruciate ligament healing. J Comput Assist Tomogr. 1996 Mar-Apr;20(2):317-21. doi
- Ihara H, Kawano T. Influence of Age on Healing Capacity of Acute Tears of the Anterior Cruciate Ligament Based on Magnetic Resonance Imaging Assessment. J Comput Assist Tomogr. 2017 Mar/Apr;41(2):206-211. doi
- Pitsillides A, Stasinopoulos D, Giannakou K. Healing potential of the anterior cruciate ligament in terms of fiber continuity after a complete rupture: A systematic review. J Bodyw Mov Ther. 2021 Oct;28:246-254. doi
- Filbay, Stephanie R et al. “Healing of acute anterior cruciate ligament rupture on MRI and outcomes following non-surgical management with the Cross Bracing Protocol.” British journal of sports medicine, bjsports-202
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前十字靭帯断裂の変形治癒 ケース9
患者情報:
30歳、男性、香港人
受傷機転:
2023年8月20日、サッカーの試合中に、ドリブルで相手のタックルをかわした時に、左膝を捻った。その時に断裂音を自覚した。
受傷後の経過:
翌日、ファミリードクターを受診し、MRI検査が必要と判断された。9月12日にMRI検査を受け、以下の診断を得た。
左膝前十靭帯断裂(近位部での断裂、かつ断端同士が離開している(Iharaの分類Ⅲ))
内側側副靭帯損傷 GradeⅠ
外側側副靭帯損傷 GrageⅠ
MRI検査後、理学療法士から指導された機能回復訓練を8日間継続した。指導された運動メニューは、エアロバイク、膝伸展運動やスクワットなどが含まれていた。9月23日より、当院のナチュラリゼーション療法をオンラインにて開始した。12月27日に二回目のMRI検査を受けた。


MRI画像から判断すると、断裂した両断端と後十字靭帯が癒合していた。12月28日に香港にて対面で面会し、ラックマンテスト及びピボットシフトテストを行ったが、両方ともに陰性であった。その後、翌年2月2日と4月27日にMRI検査を行った。




4月27日のMRIに対する画像診断医の見解では、断裂した前十字靭帯は、靭帯繊維の再構成を伴う、緩んで弱った形態を呈していた。5月4日、患者はサッカーのプレーを再開したが、プレー時に足を踏み外してしまい、その時に痛みを伴わない断裂音を聞いた。
考察:
本症例の結果としては、後十字靭帯への癒着を伴う変形治癒であった。変形治癒に至った原因を推測し、2つの原因をここに挙げる。一つは、断裂端同士が離開しているだけではなく、断裂端が不明瞭であった。もう一つは、自然治癒療法の開始前に、手術へ向けたリハビリを既に実施していたことが挙げられる。膝の完全伸展を伴う運動は、自然治癒の妨げになると考えている。今後、症例を更に重ね、膝完全伸展運動を行った群と行わなかった群との治癒成績の比較検証を行うつもりである。
参考文献:
- Ihara H, Miwa M, Deya K, Torisu K. MRI of anterior cruciate ligament healing. J Comput Assist Tomogr. 1996 Mar-Apr;20(2):317-21. doi
- Ihara H, Kawano T. Influence of Age on Healing Capacity of Acute Tears of the Anterior Cruciate Ligament Based on Magnetic Resonance Imaging Assessment. J Comput Assist Tomogr. 2017 Mar/Apr;41(2):206-211. doi
- Pitsillides A, Stasinopoulos D, Giannakou K. Healing potential of the anterior cruciate ligament in terms of fiber continuity after a complete rupture: A systematic review. J Bodyw Mov Ther. 2021 Oct;28:246-254. doi
- Filbay, Stephanie R et al. “Healing of acute anterior cruciate ligament rupture on MRI and outcomes following non-surgical management with the Cross Bracing Protocol.” British journal of sports medicine, bjsports-202
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前十字靭帯断裂の変形治癒 ケース8
患者情報:
55歳、女性、日本人
受傷機転:
2022年3月7日、スキー中に転倒した際、右スキー板が雪に刺さったまま倒れこんだ。
受傷後の経過:
事故した当日に救急病院へ運ばれ、X線撮影を行ったが骨折は無かった。翌日、地元の整形外科を受診し、関節穿刺によって関節液を抜かれた。3月15日にMRI撮影を行い、以下の診断を得た。
右膝前十字靭帯断裂(近位1/3での断裂、かつ断端同士が離れている。(Iharaの分類Ⅲ))

2022年4月18日より、当院のナチュラリゼーション療法をオンラインで開始した。4ヶ月間、定期的にオンライン治療を受診し、8月17日に再度MRI撮影を行った。尚、この期間、機能的装具は装着していなかった。

2回目のMRI検査では、断裂した前十字靭帯が癒合している様は確認できなった。しかしながら、脛骨側の断端が緊張していることから、本来の位置ではない箇所に癒合している可能性があった。その後もナチュラリゼーションを継続し、11月11日に3回目のMRI撮影を行った。



3回目のMRI検査でも、断裂した前十字靭帯の自然治癒は明確には確認できなかった。しかしながら、矢状面と前額面の写真を総合的に精査すると、脛骨側の断端が大腿骨外顆内側面に癒合している判断した。その後、オンライン治療は中止し、PRP注射による再生医療を開始した。翌年の2023年8月31日に再度MRI撮影を行った。

既に、大腿骨外顆内側面へ癒合していたことから、本来の位置へ自然治癒することは確認できなかった。
考察:
本症例では、断裂した前十字靭帯が理想的な形態で自然治癒することは出来なかった。結果としは、大腿骨外顆内側面へ癒合という変形治癒であった。機能的には、関節は安定しており、患者曰く、日常生活には問題ないレベルまで回復した。患者へは、装具の装着を指示しなかったが、本症例以降、全ての患者へ装具装着を指示している。
参考文献:
- Ihara H, Miwa M, Deya K, Torisu K. MRI of anterior cruciate ligament healing. J Comput Assist Tomogr. 1996 Mar-Apr;20(2):317-21. doi
- Ihara H, Kawano T. Influence of Age on Healing Capacity of Acute Tears of the Anterior Cruciate Ligament Based on Magnetic Resonance Imaging Assessment. J Comput Assist Tomogr. 2017 Mar/Apr;41(2):206-211. doi
- Pitsillides A, Stasinopoulos D, Giannakou K. Healing potential of the anterior cruciate ligament in terms of fiber continuity after a complete rupture: A systematic review. J Bodyw Mov Ther. 2021 Oct;28:246-254. doi
- Filbay, Stephanie R et al. “Healing of acute anterior cruciate ligament rupture on MRI and outcomes following non-surgical management with the Cross Bracing Protocol.” British journal of sports medicine, bjsports-202
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前十字靭帯断裂の変形治癒 ケース7
患者情報:
13歳、女性、日本人
受傷機転:
2023年6月10日、バスケットボールの練習試合中に自力で転倒し、左膝を捻った。
受傷後の経過:
6月12日にMRI撮影を行い、以下の診断を得た。
左膝前十靭帯断裂(断端同士が弛んでいる。(Iharaの分類Ⅱ))


画像から新鮮外傷と確認できるが、二年前から膝が外れるたように感じたことが数回あった。しかし、直ぐにそのような症状は消失していた。今回の診察時に関節穿刺による関節液採取は行われなかった。受傷後、膝崩れは無かった。病院でのリハビリは受けず、当院のナチュラリゼーション療法を6月24日から開始した。当院のナチュラリゼーション療法を4ケ月間継続し、10月25日に再度MRI撮影を行った。


結果:
二回目のMRI検査では、断裂した前十字靭帯の自然治癒は確認できなかった。
考察:
本症例では、自然治癒は確認できず、更に、後十字靭帯等へ癒着による変形治癒も殆ど確認できなかった。十分に自然治癒可能な断裂形態にもかかわらず、自然治癒が成功しなかった理由は正確には分からないが、考えられる2つの理由を挙げる。一つは、低年齢女子の靭帯は、成人や同年代の男子に比べて自然治癒の成功率は低いという研究報告がある。二つ目は、通学時の移動手段の問題である。長距離の徒歩や自転車での通学を控える旨を伝えているが、家庭の事情により、送迎が出来ない場合がある。同症例の場合は、常に送迎が出来る環境ではなかった。今後、低年齢層の治癒率を向上させるために、治療法や生活環境に新たな工夫を施す必要性がある。
参考文献:
- Ihara H, Miwa M, Deya K, Torisu K. MRI of anterior cruciate ligament healing. J Comput Assist Tomogr. 1996 Mar-Apr;20(2):317-21. doi
- Ihara H, Kawano T. Influence of Age on Healing Capacity of Acute Tears of the Anterior Cruciate Ligament Based on Magnetic Resonance Imaging Assessment. J Comput Assist Tomogr. 2017 Mar/Apr;41(2):206-211. doi
- Pitsillides A, Stasinopoulos D, Giannakou K. Healing potential of the anterior cruciate ligament in terms of fiber continuity after a complete rupture: A systematic review. J Bodyw Mov Ther. 2021 Oct;28:246-254. doi
- Filbay, Stephanie R et al. “Healing of acute anterior cruciate ligament rupture on MRI and outcomes following non-surgical management with the Cross Bracing Protocol.” British journal of sports medicine, bjsports-202
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前十字靭帯断裂の自然治癒からの手術 – ケース31
患者情報:
- 国籍: ロシア
- 性別: 男性
- 年齢: 16歳
受傷機転:
2022年4月4日、患者はサッカーをしている際に右膝をひねり倒れる事故に遭う。その日にMRI撮影が行われた。
診断:
- 前十字靭帯(ACL)の完全断裂(中間部の断裂、タイプ2)
- 半月板に損傷の兆候はない。
- 後十字靭帯(PCL)にわずかな損傷がある。

治療:
患者は2022年5月10日に当院のナチュラリゼーション療法をオンラインにて開始した。この治療中、患者は他のリハビリ運動は禁止された。治療中に膝装具は使用しなかった。治療開始から3ヶ月後、再度MRI撮影を行った。



MRI評価:
断裂した前十字靭帯は、その連続性を回復したが、その繊維は細いものであった。状態はIhara分類では、gradeIIIに分類される。ラックマンテストでは、膝の不安定性は、3段階中の2と評価された。しかしながら、大腿四頭筋は順調な回復を示していた。これらの混在する結果を踏まえ、保存療法を更に継続することになった。
事故:
2022年11月8日、父の忠告に反して、患者はバスケットボールを始めた。ゲーム開始から約15分後、膝にクリック音と激しい痛みを感じ、直ちにプレーを中止した。その後、膝が腫れだした。11月27日に撮影されたMRIでは、前十字靭帯の完全な断裂は確認されず、前回のMRI結果から大きな変化が見られなかった。

前十靭帯再建手術:
患者はまだ若いこと、膝の不安定性が残存していること、再受傷への不安から、最終的に前十字靭帯再建手術を行うことを選択した。
考察:
治療中に膝装具を使用しないことが、治癒過程に悪影響をもたらすかもしれない。また、患者が早期にスポーツ活動を再開したことが、事故発生の確率を高めたと推測される。スポーツ活動の復帰に対して、より慎重なアプローチが必要であることを示唆している。今後、症例を更に重ねていき、装具着用の有無や競技開始時期について研究していく必要がある。
参考文献:
- Ihara H, Miwa M, Deya K, Torisu K. MRI of anterior cruciate ligament healing. J Comput Assist Tomogr. 1996 Mar-Apr;20(2):317-21. doi
- Ihara H, Kawano T. Influence of Age on Healing Capacity of Acute Tears of the Anterior Cruciate Ligament Based on Magnetic Resonance Imaging Assessment. J Comput Assist Tomogr. 2017 Mar/Apr;41(2):206-211. doi
- Pitsillides A, Stasinopoulos D, Giannakou K. Healing potential of the anterior cruciate ligament in terms of fiber continuity after a complete rupture: A systematic review. J Bodyw Mov Ther. 2021 Oct;28:246-254. doi
- Filbay, Stephanie R et al. “Healing of acute anterior cruciate ligament rupture on MRI and outcomes following non-surgical management with the Cross Bracing Protocol.” British journal of sports medicine, bjsports-2023-106931. 14 Jun. 2023, doi:10.1136/bjsports-2023-106931