前十靭帯断裂の自然治癒 ケース38

前十字靭帯断裂の自然治癒療法

前十字靭帯断裂自然治癒の症例集

患者情報:

43歳、女性、日本人

受傷機転:

2023年1月4日、スキー滑走中に転倒し、左膝を内側に捻った。翌日、MRI撮影を行い以下の診断を得た。

左膝前十靭帯断裂(Ihara分類Ⅱ型
左膝内側側副靭帯損傷

受傷後の経過:

受傷後、整形外科にて受診した際、ラックマンテストは陽性であった。また、関節穿刺によって関節血種を2回除去した。通院によるリハビリを2回受けたが、膝関節完全伸展は行わなかった。受傷から約1ケ月の2月3日から、当院の自然治癒療法をオンラインにて開始した。日常では装具を装着し、ナチュラリゼーション運動療法を4カ月間継続した。自然治癒療法開始から約4ケ月後、2回目のMRI撮影を行った。

MRIの結果:

当院が依頼した3名の画像診断医全員がACLOAS分類でScore 1(靭帯は連続しており形状も保たれているが、肥厚や高信号を伴う)と診断した。

その後の経過:

断裂していた前十字靭帯は、十分な太さと緊張度を伴った形で自然治癒したと判断した。これを受けて、患者には受傷前と同等の運動レベルへの復帰を目指し、さらなるリハビリテーション指導を行った。

考察:

本例の前十字靭帯断裂はIhara分類Ⅱと判定され、これはシンプルな完全断裂である。断端同士が近くあったため、治療結果も良好であったと推察される。

参考文献:

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください