第46弾!前十字靭帯の保存的癒合に成功。2018.6.1

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こんにちは、松本淳です。

タイトルにある通り、断裂した前十字靭帯が癒合しました!

余りにも嬉しくてSNSで先に公表だけしてしまいました。

10年間試行錯誤を繰り返してきましたが、この度初めて癒合しました。

部分断裂だったんじゃいの?と思われる方もいると思いますが、最初の画像診断では完全断裂という診断でした。

診断は画像診断専門医に任せています。

こちかが受傷すぐのMRI画像です。

脛骨が前方変位していて前十字靭帯の末梢部がたるんでいます。

そしてこちらが受傷3ヶ月後のMRI画像です。

脛骨の前方変位が無くなり、前十字靭帯もピンとテンションが掛かっています。

断裂部位はまだぼやけていますが、これはまだ組織が増殖をしている段階である事を意味しています。

半年、一年の時間を掛けて靭帯組織は洗練されていくと予想しています。

専門家も含めて一般の方でも前十字靭帯は自然治癒はしないと考えられています。

皆さんもそうではないでしょうか?

しかし、専門家でも勉強している方は自然治癒するケースがあると知っているはずです。

医師の井原秀俊先生は保存的修復法の先駆者です。

論文はこちら。https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/8606246

井原先生は超高性能の装具を開発して、保存的修復法を開発されてきました。

悲しいかな、整形外科医が保存療法を開発しても医学界では広まらないんですね。

外科を以て外科学を発展させるのが外科医の掟なのなかと思います。

もう一人はエジプト人のモハメッド・カリファ氏がいます。

彼はスイスで開業しているマッサージ師なんです。

ヨーロッパでは有名で彼のマッサージを一回受けただけで、なぜか治っていくらしいのです。

テニスのフェデラー選手や多くのプロ選手を治してきたようです。

これは不思議だとドイツのある研究者がリサーチをして分かった事は、

十字靭帯損傷の患者の50%以上がカリファ氏のマッサージを受けて損傷した靭帯が自然修復されていたのです。

論文はこちら。https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29166636

私は井原論文を読んで十字靭帯の自然修復の可能性を知り、何とか自分で出来ないかと試行錯誤してきました。

しかし、私は医師ではないので高性能装具を使う事が出来ないんですね。

使えないというより、値段が高すぎて無理なんです。

カリファ氏も本を書いていて、読みたかったんですがドイツ語なんで読めなかったんです。

しかし、その本が最近英訳されていて、やっと読む事が出来ました。

興奮していたので、一日で読めました。

本には具体的なマッサージ法の記述は無く、治療哲学の事が書かれていました。

感心したのは、彼の治療哲学が井原先生の哲学とほぼ同じだったんです。

簡単に言うと、運動と栄養なんです。

え?誰でも分かってる事やん!(笑)

いやいや、これは奥が深いんです。

マクロで考えると、しっかりごはんを食べて運動しましょう!なんですが、

ミクロで考えると、膝にとっての栄養と運動とは何か?となる訳です。

十字靭帯が自然修復するのに必要な局所の血液供給と生理的な関節運動という話になるんです。

まず原理があって、そこから仮説を作るんです。

私は今回の治療で装具やテーピングすら使っていません。

私が開発したナチュラリゼーションの動的安定性は、いかなる装具をも超えるという確信がありました。

本来、骨が柱で筋肉や靭帯は自然のサポーターなんです。

本来の動きをナチュラリゼーションで取り戻せば装具もテーピングも必要無いのです。

一昨年も前十字靭帯断裂の治療をするチャンスがありました。

今回とほぼ同じ治療をしたのですが、自然修復は失敗しました。

今回は治療のタイミングだけ変えたんです。

ですから、単純にナチュラリゼーションをすれば自然修復すると考えないで下さい。

ナチュラリゼーションも十字靭帯に特化したナチュラリゼーションです。

どの時期に何をするかというタイミングを一つでも間違えれば自然修復しないと経験してきました。

アキレス腱断裂よりも千倍難しい治療だとやってみて思いました。

ですから真似をしても100%失敗します。

もしあなたが治療家であれば、十字靭帯損傷の患者を私の元へご紹介下さい。

まだまだ共同で治療するのは難しい段階です。

私の治療に協力して頂いて、今は症例の実績を作らないといけません。

実績が沢山出来て、治療法が確立してくれば皆さまにお伝え出来ると思っています。

十字靭帯再建術ではまだまだ後遺症が残るんですね。

保存的修復法が一番後遺症が残らない治療法であると信じています。

いつも読んで頂いて有難うございます。

では、またお会いしましょう!

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