第5弾!世にも恐ろしい手の話、その1。2016.9.1

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こんにちは、まつじゅんです。
秋めいてきましたね。
それはそうと、前回の手のダイナミックアーチと手のターンアウトは消化できましたか?
発見の報告だけだったので理解できた方は多分殆んどいないかもしれません。
私は身体のナチュラリゼーションを提唱していますが、手だけは不可能なんです。
手ほど左右非対照の動きをし、手ほど文明に支配されて非ナチュラルな動きを強いられる器官は無いのです。
人間が文明化できた所以は手にあるのかもしれません。
今私がこうして文章を書いている時も非ナチュラルな動きを強いられる!
だから手のナチュラリゼーションは不可能なんです。
しかし、ナチュラルな手を取り戻したい!
この歪んだ手をナチュラルに戻さない限り、上肢のマルアライメントは解消できない。
中々文章だけで説明しきれないが、出来るだけ詳しく説明しよう。
まず、手の軸は示指である。
そして示指~橈骨~上腕骨~肩甲骨のラインが上肢の正しいラインである。
手の軸が示指からずれると、またずれる動きは上肢のマルアライメントを生む。
謎だらけの野球肘、野球肩、五十肩の原因はこの手の捻れにある。
手の軸は解剖学的には中指では?
いや、そこが違うのだ。
まあこれは示指の軸を獲得すれば、頭ではなく体で分かる。
ここで手のダイナミックアーチについて述べる。
手には横アーチ、縦アーチ、斜アーチまである。
手のダイナミックアーチとは、示指と母指で作られる縦アーチの事である。
このアーチが全てを決定する。


上の写真は手の掌側外転
母指が示指のラインと一致して垂直に立てばダイナミックアーチは完成する。
しかし、文明化を強いられた手はなかなかこれが出来ない。


上の写真は手の掌側内転
これもダイナミックアーチであり、アーチが縮んだ肢位である。
いわゆるバレエの手である。
しかし、殆んどのバレリーナ、新体操選手はこの手を作れず、上肢のマルアライメントに苦しんでいる。
次に分かりやすい動画を紹介する。


手のイチニッサン体操と名付けた。
バレエの手はイチ、ニからのサンなのである。
これをイチ、サンで作ると全てを失う。
ニの掌側外転位で示指とダイナミックアーチを形成せずにサンの母指内転位に入る動きではアーチを失う。
イチからのサンは橈側外転、尺側内転と言いアーチを失う使い方である。
試しに何度かやればドゥ・ケルバン、母指の腱鞘炎になる。
私も実験的にやってなってしまった!
イチ、サンの動きは手首の尺屈を作ってしまう。


日本のバレリーナ、新体操選手の99.99%はこの尺屈になる。
尺骨で支えるからTFCCになるだけである。
野球肘、肩になる選手もしかり、手首が立たない。
手首が立たないのは母指が垂直に立たない事に起因する。
手のダイナミックアーチの獲得は、上肢の正しい動きや美しいアライメントの前提条件なのである。
精一杯解説したつもりですが、何となくでも分かって頂けたでしょうか?
次回は手のターンアウトについてお話しますね。
ご質問お待ちしています。

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