サッカーのプレー中に左膝を受傷。3名の専門医による合議(多数決)の結果、初期MRIではIhara分類4型(実質部での完全断裂)と判定。オンラインで松本じゅん接骨院の治療を開始し、1日3000歩の制限と30-120度の装具設定(0-30度の完全伸展制限)、ナチュラリゼーション(進化発達運動)療法を毎日実施した。4ヶ月後の最終MRIではACLOASグレード2と構造的連続性の獲得が認められ、徒手検査(ピボットシフトテスト)も陰性化。リハビリを重ねて日常生活に復帰を果たした。
前十字靭帯断裂の自然治癒療法 / 前十字靭帯自然治癒の症例集/Facebookグループ
患者情報
- 年齢・国籍:37歳・ルーマニア人男性
- 受傷側:左膝
受傷機転
- 受傷日:2023年7月27日
- 状況:甥とサッカー中に右足でボールを取りにいった際、左膝を内側にひねった。受傷時にポッピングサウンド(破裂音)を感知。受傷直後より自力歩行不能となり膝崩れ現象が頻発した。その後、車の後部座席に乗車しようとした際にも再度膝崩れ現象を起こしている。現地医師からは完全伸展での固定装具装着と手術を提案された。

初期評価(MRI①)
- 撮影日:2023年8月8日
- 画像診断:独立した3名の画像診断専門医に読影を依頼(見解が異なるため多数決を採用)
- Ihara分類:4型(実質部での完全断裂) ※3名中2名が4型、1名が2型と判定
〖Ihara分類 注釈〗
I=直線的断裂/II=湾曲した断裂/III=断端の変位を伴う断裂/IV=断端が不明瞭・形態不良
初期方針・治療経過
- 開始日:2023年8月26日
- 形態:オンラインにて松本じゅん接骨院の治療(自然治癒療法)を開始。
- 管理:2023年9月1日より装具を30-120度に設定。0-30度の完全伸展を制限。1日3000歩以内の歩行制限を徹底。
- 運動療法:ナチュラリゼーション(進化発達運動)療法を毎日実施(3ヶ月間継続)。

最終評価(MRI②)
- 撮影日:2024年1月4日(受傷約4ヶ月後)
- 画像診断:独立した3名の画像診断専門医に読影を依頼(判定:3名全員一致でACLOAS grade 2)
- ACLOAS判定:2(菲薄化があるが連続性保持)
- 現状:2024年2月12日の医師による徒手検査にてピボットシフトテスト陰性を確認。その後段階的にリハビリを重ね、膝崩れ現象を再発することなく日常生活に完全復帰した。
〖ACLOAS native ACL分類 注釈〗
0=正常/1=肥厚や高信号があるが連続性保持/2=菲薄化があるが連続性保持/3=連続性消失
まとめ
- 受傷:サッカー中に左膝ACL完全断裂。受傷時に破裂音があり膝崩れ現象が頻発。現地医師からは完全伸展固定と手術を提案された。
- 管理:1日3000歩制限、装具による30-120度設定(完全伸展制限)、およびナチュラリゼーション(進化発達運動)療法を毎日、3ヶ月間オンライン指導のもと実施。
- 結果:約4ヶ月後の最終MRIで構造的連続性が獲得(ACLOAS grade 2)され、その後の徒手検査でもピボットシフトテスト陰性を確認。手術をせず自然治癒が認められ、日常生活へ完全復帰を果たした。
参考文献
- Filbay SR, et al. Healing of acute anterior cruciate ligament rupture on MRI and outcomes following non-surgical management with the Cross Bracing Protocol. Br J Sports Med. 2023.
- Ihara H, Kawano T. Influence of Age on Healing Capacity of Acute Tears of the ACL Based on MRI Assessment. J Comput Assist Tomogr. 2017.
- Roemer FW, et al. Anterior Cruciate Ligament OsteoArthritis Score (ACLOAS). Osteoarthritis Cartilage. 2014.


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