前十字靭帯断裂の自然治癒 ケース55 35歳・オーストラリア人女性

ネットボールのプレー中に右膝を受傷。3名の専門医による合議の結果、初期MRIではIhara分類III型(断端の変位を伴う断裂)と判定。オンラインで松本じゅん接骨院の治療を開始し、1日3000歩の制限と30-120度の装具設定(0-30度の完全伸展制限)、ナチュラリゼーション運動療法を1日3回実施した。5ヶ月後の最終MRIではACLOASグレード1と画像上の良好な連続性が認められ、リハビリを重ねて日常生活に復帰を果たした。

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患者情報

  • 年齢・国籍:35歳・オーストラリア人女性
  • 受傷側:右膝

受傷機転

  • 受傷日:2023年7月22日
  • 状況:ネットボールのプレー中に右膝を捻った。受傷後、理学療法(PT)は行っていない。なお、9年前に左膝ACL再建術の既往あり。

初期評価(MRI①)

  • 撮影日:2023年8月7日
  • 画像診断:独立した3名の画像診断専門医に読影を依頼(判定:全員一致でIhara III)
  • Ihara分類:III型(断端の変位を伴う断裂)、MCLグレード1損傷

〖Ihara分類 注釈〗

I=直線的断裂/II=湾曲した断裂/III=断端の変位を伴う断裂/IV=断端が不明瞭・形態不良

初期方針・治療経過

  • 開始日:2023年8月25日
  • 形態:オンラインにて松本じゅん接骨院の治療を開始。
  • 管理:装具を30-120度に設定。0-30度の完全伸展を制限。1日3000歩の歩行制限を徹底。
  • 運動療法:ナチュラリゼーション運動療法を1日3回実施(3ヶ月間)。

最終評価(MRI②)

  • 撮影日:2023年12月23日(受傷5ヶ月後)
  • 画像診断:独立した3名の画像診断専門医に読影を依頼(判定:全員一致でACLOAS grade 1)
  • ACLOAS判定:1(肥厚や高信号があるが連続性保持)
  • 現状:その後リハビリを重ね、日常生活に復帰した。

〖ACLOAS native ACL分類 注釈〗

0=正常/1=肥厚や高信号があるが連続性保持/2=菲薄化があるが連続性保持/3=連続性消失

まとめ

  • 受傷:ネットボール中に右膝ACL断裂、MCLグレード1損傷。過去に左膝ACL再建術の既往あり。受傷後PTは未実施。
  • 管理:1日3000歩制限、装具による30-120度設定(0-30度伸展制限)、およびナチュラリゼーション運動療法を1日3回、3ヶ月間継続。
  • 結果:5ヶ月後の最終MRIで良好な連続性が獲得(ACLOAS grade 1)され、自然治癒が認められた。その後リハビリを重ねて日常生活に完全復帰。

参考文献

  1. Filbay SR, et al. Healing of acute anterior cruciate ligament rupture on MRI and outcomes following non-surgical management with the Cross Bracing Protocol. Br J Sports Med. 2023.
  2. Ihara H, Kawano T. Influence of Age on Healing Capacity of Acute Tears of the ACL Based on MRI Assessment. J Comput Assist Tomogr. 2017.
  3. Roemer FW, et al. Anterior Cruciate Ligament OsteoArthritis Score (ACLOAS). Osteoarthritis Cartilage. 2014.

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